ベスト8で実現した、ジェシカ・ペグラ（アメリカ）対マルケタ・ボンドロウソバ（チェコ）のチームヨネックス対決。両者持ち味を発揮する大熱戦を制したのは、多彩な技を誇るサウスポーでした。

ウィンブルドンは「子どもの頃から憧れた大会」だと、ボンドロウソバは言いました。

ただその夢舞台は彼女にとって、相性の良い場所ではありませんでした。過去の戦績は2回戦が最高。それでもコーチたちは彼女に「君のテニスは芝でも戦える」と言い続け、本人も今大会では「自分を信じられるようになってきた」と言います。

その「自分を信じる」力が最大限に発揮されたのは第3セット。ゲームカウント1-4とリードされ、ペブレークポイントも握られた場面でしょう。
この窮地でボンドロウソバは、左腕のフォアで果敢に攻めます。ペグラの鋭いバックに対抗するには「フォアで強打するしかない」と自分に言い聞かせ、一歩も引きませんでした。なんと怒とうの5ゲーム連取で逆転。勝利を決めた一撃は、彼女らしいフォアの鮮やかなボレーでした。

「ここまで長い道のりだった」と、昨年はケガで苦しんだ24歳は感慨深げに言います。同時に「ここはゴールではない」と、視線を先に向けました。

大会2週目に入り、男女のジュニア部門のシングルスもスタート。テニス界の未来の担い手のうち、29名がヨネックスのラケットを手に参戦しています。
誰が、次代の芝の王者・女王候補に名乗りを上げるのか？　若き戦いにも、注目です。

使用用具

ジェシカ・ペグラ： EZONE 98
マルケタ・ボンドロウソバ： EZONE 100、 POLYTOUR AIR 125