前日の雨天から一転し、晴天に恵まれた大会10日目。メルボルンの眩しい陽光に照らされた『全豪オープン』のビビッドな青いコートに、マグダ・リネッテ (ボーランド)が手にする青いラケットが煌めきました。

２年前――彼女はメルボルン行きの飛行機に乗る前日、膝に痛みを覚えて全豪出場を断念。手術に踏み切ったのは、欠場を発表した翌日でした。
その後は勝てない時期や、長年のコーチとの離別も。ただそれらの経験を経て「冷静な人間になれたと思う」と彼女は言いました。

準々決勝のカロリナ・プリスコバ（チェコ）との試合でも、彼女を勝利に導いたのは、恐らくは成熟したメンタリティです。特に第２セットは、第７ゲームで３度のブレークチャンスがありながらも、逃す苦しい展開。それでも「最後まで精神的に崩れなかった」と胸を張る30歳のベテランは、5-5からのゲームをブレークし、そのまま勝利へと駆け抜けました。

ダブルスでは、柴原瑛菜が青山修子と組み、ベスト４に進出。昨年からサーブを強化した柴原は、この日の試合では時速180㎞/h超えも記録。同時に、前衛の動きも磨いてきており、ダイナミックな動きでボレーを連発しました。
ただ全豪のベスト４は、昨年も経験積み。「決勝に行きたい」と、まだまだ満足している気配はありません。

使用用具

マグダ・リネッテ： EZONE 100
柴原瑛菜： EZONE 98、 POLYTOUR PRO 125